生前贈与とは、自分が生きている内に、自分の財産を他の人に譲り渡しておくことです。
相続対策や節税を検討する上で、生前贈与の活用は有効な手段の一つです。
非課税枠の範囲内で贈与を行うことによって、相続税を軽減できるメリットもあります。
その反面、贈与や相続は家族の絆にも影響する非常にデリケートな
問題でもあります。
「生前贈与の学び場」では、そんなみなさまへ「生前贈与の基礎の基礎」
をわかりやすく学んでいただき、税理士の先生などの専門家へ相談する
際の基礎知識として役にたててもらうことを目的としています。
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毎年増加傾向にある遺産分割に関する裁判所の事件件数
うちの家族に限っては相続争いなど起こるはずがないと。
平成23年の統計では、家庭裁判所への相談の内「相続」に関する問題は、約3割を占めています。
また、60歳以上の死亡者が年間約113万人に対して、遺産分割に関する家事審判・調停事件数は、約14万件もあります。
死亡者のなかには、相続人が一人のみで相続争いが起こり得ない人も当然含んでいます。
上記の数字をどのように感じますでしょうか?
参考)厚生労働省 「平成23年人口動態統計月報年計」、最高裁判所事務総局「平成23年司法統計年報」より
自分が生きているうちに、自分の意志できちんと資産を把握し管理することが重要。
生前贈与の一番の大きな特徴は、自分の「意志」があるうちに、自らの意志で贈与を行うことができる点です。
もちろん相続税の控除額範囲であれば節税としての生前贈与を行う必要はありません。
そのためにまずは自分の資産や財産をきちんと把握することが重要です。
また、贈与税は一度に贈与する金額が高ければ高いほど税率が高くなる累進課税方式となります。
そのため、控除や特例をうまく活用して時間をかけて計画的に行うことが重要です。
老後に必要な資金をきちんと計算し、家族と相談し、ライフプランをたてて長期的に計画を行うことが望ましいです。